放射温度計の校正とは?日常で活躍するパターンをチェック

放射温度計とは、物体から放射されている赤外線や可視光線などの強度を測定するもので、物体の温度を測定する温度計のことをいいます。原理として、物体が放射している赤外線や可視光線といったものはそれぞれ温度と放出エネルギーが異なっていて、シュテファン・ボルツマンの法則やプランクの法則といったものによって、物体の温度を算出することができるのです。
使用するメリットとして、一般的な温度計は測定対象に接触して計測するのですが、放射温度計は物体に触れることなく温度を計測できるので、対象によっては安全面が確保されるのです。また短時間で計測が可能になるのも大きく、対象物体によってはかなり楽になります。ただ問題点もあって、校正をしっかりとしていないと正確な数値が出ません。

正確な値を出すために必要な処置とは

一般的に放射温度計は対象物の一点を計測するために、物体によっては正確な数値が出ない場合も考えられます。例えば食品などの場合、表面と内部では温度差がある場合もあって、食品管理の場において衛生面と安全性を考えたときに、接触して温度を計測するよりも非接触のほうがより安心できます。ただこの時に正確な数値でないと意味がなく、そのため校正を行います。
校正とは計測器の状態の現状を確認するための作業で、一般的には精度、機能、動作をチェックします。これによって対象との差異を修正することが可能になります。そして校正とはメンテナンスとは違い、壊れているものを修理するわけではなく、測定する対象に合わせて調整を行うことをいいます。こうすることによって、誤差をなくし正しい数値を出すことができます。

日常の生活に欠かせないものとなっています

温度計は体温を測るときに使われていても、放射温度計を日常生活の中で見かけることはあまりありません。ただ調べてみると比較的安価で売っているので、使い方を知ると便利になる人もいるでしょう。
メリットは接触しないで温度が計測できることにあって、ペットを飼っている人にはかなり役立つもので、鳥やハムスターなど人に慣れていない動物の体温を計測するのは難しいですが、こちらを使えば簡単に行えます。また室内の空気の温度を測ることもできるので、エアコンを設置したときに風の流れをチェックして、効率よく一定の気温にすることができるでしょう。水槽の温度管理やフライパンやホットプレートの温度を知ることも可能なので、料理に役立てることもできます。使い方のバリエーションは広いので、試してみてください。